AI作曲は自分でできる。それでもプロに頼むのはどんなとき?

AI作曲で気に入った曲ができた。それでも「映像に合わない」「直したい場所をうまく説明できない」「このまま仕事に使ってよいか分からない」と止まることがあります。そんなときは、曲の全部を作り直す前に、今ある音源と困っている箇所をプロへ渡してみてください。

プロにAI作曲の仕上げを依頼する前に、用途、尺、歌、修正希望、権利資料、納品形式、期限を整理するチェックメモ。
依頼時のメモは、決まっている項目からそろえれば大丈夫です。

僕が大切にしているのは、音楽の引き出し、狙った音を言葉にする力、用途に合わせる編集と納品、最後に耳で判断する力です。AIを使う場合も、この4つは制作の土台になると思っています。

1.音楽の引き出しから、合う方向を探す

僕は学生時代、iTunesに3〜4万曲ほど入れていました。おおよその音は頭に覚えていて、今も残っています。制作では、その記憶が「こういう音も合うかもしれない」という選択肢になります。

僕はよく「頭の中にあるものしか作れない」と考えます。これは、AIが未知の音を出す可能性を否定する話ではありません。自分が狙って選び、作り、良し悪しを判断するには、音楽の引き出しが必要だ、という実務上の感覚です。

たとえば、僕の中には「ナポリを歩く映像に、イタリアのプログレッシブロックのような音を合わせてみたい」という発想があります。これは僕の美的な例で、その土地に必ずその音楽が合うという意味ではありません。知らなければ浮かばなかった選択肢を、映像と照らして試す。その幅にも、プロへ相談する価値があると思います。

2.「ファンク」を、実際の音の条件にする

「ファンクにしたい」だけでは、まだ幅があります。ギターは短く刻むのか、ベースを前に出すのか。ドラムの跳ね方、テンポ、音色、楽器の組み合わせ、時代の雰囲気、奏法まで分けると、狙いが見えてきます。

参考曲を持ってくる場合も、「この人の曲をそっくり作る」ではなく、「ベースの動きが好き」「ギターの歯切れを生かしたい」のように、惹かれた要素を伝えてください。専門用語でなくても、「急いでいる感じ」「声を邪魔しないくらい薄く」で十分、話を始められます。

生成した候補が複数あるなら、好きな曲と惜しい曲を1つずつ選び、理由を一言添えると相談が進みます。残したいところまで消してしまわないためにも、「何が嫌か」と一緒に「何が好きか」を共有しましょう。

3.曲を、使う場面の長さと仕様に合わせる

仮に、3分の茶畑の映像に和風の音楽を付けたいのに、生成した曲が1分半だったとします。これは説明のための例で、実際の案件の紹介ではありません。

必要なのは、ただ同じ曲を2回並べることとは限りません。映像の切り替わりや語りの位置を見て、どこを繰り返し、どこで展開し、どう終えるかを考えます。つなぎ目の拍や音の余韻も聴きながら、編集で使えるか、別の素材が必要かを判断します。

テレビ向けなら、納品先が指定するラウドネスなどの仕様を確認します。配信やイベントも、使う場所に応じて必要な形式や版を決めます。「完成した曲が1本」だけで足りるか、短尺版や歌なし版も要るかを、先に相談してください。

4.最後は、音量の数字と自分の耳で確かめる

音量や音圧を確認して調整することと、聴いて使いやすいかを判断することは、どちらも必要です。映像の言葉が聞こえるか、切り替えが唐突でないか、曲末に違和感がないか。AIを使っていても、最後の出力は耳で判断したいと僕は考えています。

音源を聴いた結果、編集で整える部分、生成から試し直す部分、演奏や録音を使う部分を整理します。どこまで仕上げるかで作業量も変わるので、「全部お任せ」の前に、目的と優先順位をそろえることが大切です。

相談前に、この7項目をメモしておく

すべて決まっている必要はありません。未定の項目は「未定」と書き、分かる範囲で音源と一緒にお送りください。

  • 用途:誰に、どこで聴いてもらうか。映像・広告・イベントなどの使用先。
  • 尺:完成の長さ、曲を始める位置、締めたいタイミング。映像があれば一緒に。
  • 歌:歌の有無、自分で歌う予定、歌詞やキーで気になる点。
  • 修正:残したい部分と直したい部分。「0分40秒の歌が聞きづらい」などの位置。
  • 権利の資料:生成サービス、生成日と当時のプラン、正規ダウンロードの記録、歌詞・元音声など入力素材の利用許諾を確認できる資料。
  • 納品:必要な音声形式、歌なし・短尺版などの種類、納品先の指定書。
  • 期限:本番日だけでなく、初稿や関係者の確認に使える日数。

素材の利用条件は、予定する媒体や加工・納品の範囲と合わせて確認します。確認できていないことも、そのままお知らせください。

今ある曲と「ここで困っている」から相談する

生成した音源を生かす相談は、AI作曲の対応内容をご覧ください。作詞・作曲・録音まで含めて考えたい場合は、オリジナル曲制作の依頼方法で、制作範囲や納品物の整理ができます。

何を頼めばよいか決まっていない方も、「音のことならなんでも伴ちゃん」へ。「AIでここまで作った。ここから困っている」という段階から、お話を聞かせてください。

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